バイクは【走る・曲がる・止まる】が走行性能に大きく関わってきます。
その中で【曲がる】に関わってくるのがサスペンションになります。サスペンションはバネ(スプリング)で衝撃を吸収し、油圧(ショックアブソーバ)で緩和させ車体を立て直す構造を持っています。主にサスペンションは、乗り心地を向上させハンドリングのコントロールを実現させるためのフロントフォークと、同様の役割を担う後方のリアサスペンションになります。
エンジンオイルは定期的に交換しているのにサスペンションオイルは『交換したことが無い。』私もそうでしたが、そんな方は意外と多いと思います。
フロントフォークは、走行時の路面からの衝撃吸収に欠かせない大切なサスペンションパーツです。フォーク内のオイルが劣化すれば、バイクへ伝わる振動・衝撃が増し、走行時の安全性が損なわれますし、フロントフォークのオーバーホール(分解・交換作業)が定期的に必要になります。リアサスペンションも同様に定期的にオーバーホールが必要になりますが純正品はオーバーホールできないパーツも多いですし、社外品は精密機器並みに作られているので素人が簡単にできない様になっているのでメーカー・shopにお願いするのが一般的です。
フロントフォークのオイル交換は調べてみると交換頻度は比較的早い割に個人で行うのは大変そうです。ブレーキキャリパー・ハンドル・タイヤを外してからフロントフォークを外す作業になりますのでフロントメンテナンススタンドやジャッキー等も必要になりますので、必要工具的に見ても敷居が高い感じがします。
この記事を書いている段階で私のメンテナンススキルは、チェーン調整をしようと何回かトライしている段階です。
1回目はリアアクセルナットを外そうとしたら、フロントブレーキーロックをしていなかったので車体が倒れそうになり作業中止。
2回目はリアアクセルナットをメガネレンチで外す時に、締める時に『トルクレンチで締める時にマフラーに干渉して締めれないからマフラーを外さないと(汗)』とこんな状態です。
そんな素人が、こんな記事を書いても最終的にフロントフォークのオイル交換が自分で出来る可能性は低いと思います・・・しかし記事を作成しながら色々調べて最終的にこのレベルまでのメンテナンスは自分でしたいと考えています。
フロントフォーク オイル交換 メンテナンス 事前準備
・フロントフォーク オイル交換の頻度と工賃目安(HPより)
フロントフォークオイル 10,000km or 2年
【2輪館工賃:11,500+税】【ナップス工賃:10,000+税】
フロントフォークO/H 20,000km or 2年
【2輪館工賃:14,500+税】【ナップス工賃:21,600+税】【バイク屋18,000+税】
BONNEVILLE T120 愛車情報
フロントフォークタイプ 正立フォーク
フロントフォーク径(φ) 41フロントフォーク注入量(純正品) 油面高さ 120mm
Fork oil type
フォークオイルタイプ
KHL34-G10 or equivalent 10W fork oil
KHL34-G10または同等の10Wフォークオイル
Fork oil capacity
フォークオイル容量
T120 434cc/フォーク1本あたり
Fork oil level
フォークオイルレベル
T120
Right-hand fork 右フォーク・・・126mm
Left-hand fork 左フォーク・・・165mm
※130mmとの情報もありますが上の数字は本に記載されていました。上の数字の想定所意見は下記になります。
oil level is measured from the top of the tube with the fork spring removed and the leg fully compressed
オイルレベルは、フォークスプリングを取り外し、脚を完全に圧縮した状態で、チューブの上部から測定されます。
トップ突き出し量などはフォークを外す前に確認が必要(向き等のマーキングも推奨)
Triumph Bonneville T120 基本スペック
T120は未確認(ボンネビル キャブ車用)同じ41φなので使えるかも
ボンネビル用のフロントフォークオイルシール、ダストシールサイズは、41x53x8/10.5mm
AHL フロントフォーク オイルシール ダストシール 41x53x8/10.5mm 2組 4個 セット スズキ GSX-R1100 1986-1988 1991-1994
amazonで2ケセット1,530円
フォークオイルシール アリート(ariete) 21040775 ARI.102 Φ41 ¥1,700 ¥1,590
厚さ(mm) 8/10.5 内径(Φmm) 41 外径(Φmm) 53
フォークダストシール ブランド:ariete:アリート 商品番号:ARI138 ※製品は1台分(2個)入りです。
【サイズ】内径:41×53.5 外径:58×4.8 高さ:14
フロントサスペンションフォークダストシールKYBペア
K-Tech Suspension Fork Dust Seals KYB Pair
DSS-005 KYB 41mm NOK Part#:DSS-005 $27.86 (USD)
フロントサスペンションフォークオイルシールKYBペア
K-Tech Suspension Fork Oil Seals KYB/NOK pair
41x53x8/10.5mm Fits Kayaba KYB 41mm Part#:FSS-005 $19.03 (USD)
サスペンションフォークガイドブッシュKYBペア
K-Tech Suspension Fork Guide Bushing KYB pair
41mmx12mmx2.0mm/Genuine KYB Part#:GBS-005 $15.91 (USD)
サスペンションフォークスライドブッシングペア
K-Tech Suspension Fork Slide Bushings pair
SBS-008 FF SLIDE BUSH PAIR 41.70x15x1.00 Part#:SBS-008 $17.43 (USD)
未確認だけど見た目同じだからいけるかも(同じKYBφ41だから)
JB-POWER/KYB フロントフォーク用リペアパーツ
http://www.jb-power.co.jp/parts/list/suspension.html
φ41 スナップリング 610-99-4110 ¥250
※ネットで情報を集めたものです。まだ愛車に使用していない用品もありますのでご注意願います。
必要な道具
・バイクリフトジャッキー
前輪やフォロントフォークがなくなってしまうのでフロントメンテナンススタンドが使用できませんのでリフトジャッキが必要です。
車用のパンタグラフジャッキでも使用できますがバランスが悪い感じがします。愛車を横倒したら後悔するので、そんな高額でもないのでこちらの購入しました。
・油面調整ツール
・フロントフォークオイル
・あると便利なもの
・廃油用ケース 1個あれば色々使えます。6リットルお勧め
・メスシリンダー 蓋つきが便利です。
・タップダイス 時々セールで安く買えるのでねらい目です。
・グリス メタルラバーを日頃のメンテナンスではフォークブーツをずらして使用しています。
・フロントタイヤ 外す時に使うので購入しました。
・グリス フォークをバラシて組付ける時にはシリコーングリスを使用しています。ブレーキ用だけど他のメーカーの安いシリコーングリスより信頼できそうなので
フロントフォーク オイル交換 の仕方
フロントフォーク オイル交換 動画
凄く解りやすく解説しています。フロントフォークのO/H
フロントフォーク オイル交換 動画
BONNEVILLE の動画です。英語なので何を言っているかは解りませんが・・・
T100 フロントフォーク オイル交換
T120 フロントフォーク スプリング交換
※動画を見ながら自分でもスプリング交換できました。
フロントフォーク オイル交換 手順
38歳からのトライアンフ・ボンネビル こちらの方のブログは凄く解りやすいです。同じBONNEVILLEなので参考になります。
フロントフォークを車体から外す前に
・最初にフォークのトップボルト、ブレーキキャリパー固定ボルト、フロントアクスルナットを、手で回せるくらいに緩めます。リフトしてからだと不安定になるので外しにくい。
・フロントをリフトジャッキーで上げる。
・フロントフォークを外すためにブレーキキャリパー・ハンドル・フロントタイヤ・フェンダーを外します。作業的にこれが一番大変だと思います。
・フロントフォークを外す前に油性ペンでインナーチューブとアンダーブラケットに縦線のマーキングを入れます。(組付け作業時に目印になります。フォーク突き出し量・向き)
・トップブリッジやアンダーブラケット、その他の固定ボルトを取り外してフロントフォークを取り外します。
※ボルトを緩め忘れて、その都度仮組してからボルトを緩める作業が出てきて時間のロスが大きかった。
フロントフォークを車体から外す
・緩めていたフォークのトップキャップを手で押さえながら取り外します。【注意】取り外す時にはスプリングのテンションで部品が飛びますので手で押さえながら行う。
・カラー、ワッシャを取り、スプリングを引き抜きオイル受けにフォークオイルを排出します。(ワッシャー等の部品は無くさないように)
※汚い色を想像してたけど純正オイルと変わらない色です。交換の必要なかったかも。。。
・更にインナーチューブを伸縮させて奥にあるフォークオイルもシュコシュコ抜き出します。意外とオイルが出てきます。
・フォークオイルが完全に抜けきるまでフォークを逆さまににしてで数分放置です。
部品の清掃をする
・清掃可能なパーツは清掃します。【注意】フォークのダストシール、オイルシールはゴム製品なのでパーツクリーナーNG
本当はシール等の交換部品を用意しておいて点検して駄目ならこのままO/Hする 。この流れが何度もフォークを外さなくていいので良さそう。
フォークオイルを入れる
・フォークをいっぱいに縮めた状態で、規定量(434ml)+30~50mlのフォークオイルを入れる。
※油面調整ツールで抜いたオイル量を見ると450ml入れると良い感じ。(メスシンダーにオイルが付着して量が減るので)
・フォークオイルを入れ終わったら、ゆっくりフォークを上下に伸縮(5~10往復)させます。そうすると、隙間に溜まっていた空気がポコポコと逃げます。ポコポコが落ち着くまで待ちます。(手で蓋をして伸縮すると圧力が掛かるので空気が早く抜けるのでお勧めです)
フォークオイルの油面調整をする
・インナーチューブをいっぱいまで下げた状態で油面調整を行います。
・オイルレベルゲージのステンレス目盛棒を指定油面にセットします。【注意】フォークスプリングを交換している場合等は油面高さが変わります。
・油面調整ツールをインナーチューブ内部に入れ、ツールをしっかり固定して注射器を引きます。指定の油面になるまで余分なフォークオイルは注射器の中に吸い込まれます。
指定の油面になると、吸うオイルが無くなりエアーを吸い始めます。エアーを吸い始めたら、油面調整完了です。
・油面調整ツールは、パーツクリーナーでオイルを流して綺麗な状態で保管しましょう。
【注意】油面高さは
フォークスプリングが純正品:サービスマニュアルの油面指示に従う
T120
Right-hand fork 右フォーク・・・126mm
Left-hand fork 左フォーク・・・165mm
フォークスプリングが社外品:スプリングメーカーの油面指示に従う
フロントフォーク社外品:メーカーの指示に従う
スプリングをフロントフォーク内に入れる
・スプリング交換する場合は、交換するスプリングを入れましょう。
・スプリングを入れる時は向きに注意。(スプリング毎に装着向きは異なります)ゆっくりと沈め気泡を立たせないように。スプリングを入れたらインナーチューブを伸ばして蓋をします。
・スプリングワッシャーを入れる。向きがあるので注意(丸みを帯びている方が上側です。平らな方が下側に配置しましょう。)
・カラーをフロントフォークに入れます。
・蓋(トップキャップ)はグッと締まるくらいに仮留めしておきます。
フロントフォーク取り付ける
・フォークを車体に戻して、規定トルクで締め込みます。
※クランプボルトはタップ掛けないと駄目ネジロック剤が塗ってあるので、横着して締めたらカジリました。後悔。。
・フォークの突き出し量に注意です。作業前にマーキングを目印にして復旧する。
【補足】次は時間をロスしないように、フォークブーツを最初に入れる事!
マーキングしても少しずれますがスライドメタル等は同じような位置に来るのでマーキングしたほうが良いと思う。フロントフォークを仮組したらフロントアクセルシャフトを通してからフォーククランプのトップのみ本締めする。
フロントタイヤを付けたらリフトを外してフロントブレーキを握りながらフォークをダンピングさせて馴染ませるといい。その後、フォーククランプの本締め
困ったらバイクショップにお願いをする。
メンテナンスが苦手な人は交換手順をみて不安に感じる人もいると思います。私もその一人でした(笑)なんとか自分でメンテナンスしたいという気持ちがあったので、ちょこちょこ道具を揃えながら動画をみたりバイクショップの作業を見たりしていたら不安が少なくなりました。
メンテナンスが苦手な人は良くわからなかったりと、メンテナンスを怠ってしまう要因もあると思います。メンテナンスはバイクにとっても重要です。メンテナンスを怠ると事故や遠方での故障に繋がります。不安があるのであればバイクショップへ依頼して愛車を快適な状態で維持しツーリング等を楽しみましょう。
※自分のバイクを整備するための忘記録的な意味で書いていますので一部他のバイクで合わない部分などあると思いますが、整備初心者の素人が作成していますのでお許し願います。完璧を求める方は他に素晴らしい整備記録のHPがありますのでそちらをご参考願います。
自分の愛車を整備したら写真や困ったことなどUPしていきたいと考えています。
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